字は人なり。人も人なり。2007/02/11 20:23

次女の習字が、県の書初め展で展示されることになり、ショッピングも兼ねて仙台に出かけた。

秀作ぞろいの中、勢いのある字。細身ですらりとした字。肉厚の太い字。バランスの取れた字。ピン! とはねあがった字。

同じ文字なのに、二つと同じものは無い。

字にも、書いた人間そのものがあらわれるようで、興味深かった。

書初め展のあとは、長女と待ち合わせ、楽しいショッピング。

ブースを次々とめぐっていく、二人。まさに、狩人である。二人の買い物のペースについていけず、腰が痛み始めた。

「スタバ(スターバックス)でコーヒーでも飲んでれば」

ついに印籠を渡され、すごすごとスタバの椅子に腰を下ろす。

コーヒーをすすりながら、窓越しに、行きかう人々を眺める。

子供の服までブランドでびしっと決めた、身奇麗な若いお母さん。

付き合いはじめなのか、恋人同士にしては、固い雰囲気のあるカップル。

クレージュのワンピースに心をつかまれ、一旦前を通り過ぎながら、振り向きざまに戻ってきた若い女性。

田舎暮らしの目には、新鮮な人間模様が繰り広げられる。

想像力を大いにかきたてられてすごすうち、娘達が袋をたくさん提げてやってきた。

袋の数と財布の中身を秤にかけながら、ズズっとコーヒーを飲み干した。

冷めたスタバのコーヒーが、やけに苦かった。