契約2007/03/10 20:22

今日は朝から、おたよさんのご葬儀のお手伝いへ。

この地区には、「契約」というシステムが残っている。

「契約」にのっとり、葬儀の際の役割分担が各家ごとに細かく割り振られる。

女性は、「まかない」:台所のお手伝い。男性は、「手方」:葬儀の参列に使う道具類の作成から式場の設営、受付まで全般。

お膳は農協から取り寄せるが、こまごまとした惣菜は「まかない」の手作り。
「ひじき」「おひたし」「おにしめ」「だんご」など、大鍋にどっさり作る。

味付けも具材の切り方も、年長者に逐一お伺いを立てる。裏方の台所は、こんにゃくの切り方1つにも、「あ~でもないこ~でもない」と大騒ぎである。

最近は自宅ではなく、葬祭場を借りる家庭も増えてきた。

年長者から若い人へ、伝える「しきたり」も、年を重ねるごとに皆の記憶から薄れていく。

「みんなで集まった時でも、帳面さつけて置いたらどうなんだいんや?」

そんな話まで出た。「口承」の途絶えるときが、ひとつの文化が消える時なのかもしれない。