柱の傷2007/03/21 23:01

今日は春のお彼岸。

久しぶりに子供全員がそろって、おかるの実家へと墓参りに出かけた。

実家には、子供たちの宝物がある。

小さなころから、押入れの柱に刻んだ、背丈のしるしだ。

「背比べ」の歌にあるような傷ではなく、鉛筆でつけた印で、それぞれの名前と計測した年月日が書き込んである。

実家に来るごとに、背丈を記してもらうのが、子供たちにとっては無上の喜びだったようだ。

三人が、なつかしく印をなぞっていく。優しい笑顔でいっぱいになり、うれしそうな歓声をあげる。

息子は、頭に柱の丈を超え、桟のところに頭が出るようになった。

何本もの印が刻まれた柱。

成長の歴史が凝縮された、何にも変えがたい宝物である。