羹に懲りて膾を吹く2007/04/29 16:12


昨日の夕方のこと。そうべえが餌やりをしていると、緊急事態が発生した。

繁殖牛には、キューブブロックという、四角い固形飼料を食べさせる。栄養満点の乾草だ。

1頭の母牛が、なんとそのキューブをのどに引っ掛けてしまった。

こんなことは、めったに起こるものではない。

獣医に連絡をとってもすぐには来れない、とのこと。当の牛は、呼吸困難で鼻から唾液がしゅわしゅわあふれ出し、瀕死状態。

そうべえは、がっしとゴムホースをつかみ、牛の口から喉へぐいぐい押し込んだ。

牛も必死。そうべえも必死。悪戦苦闘の末、キューブは無事牛の腹の中へ落ちていった。

一夜明け、おかるが牛の様子を見に行くと、牛は元気に乾草を食んでいた。

目の前にぶら下がる青いホースが、事件の跡を生々しく伝えている。

ふむふむ、ゴムホースは、水を撒いたり、時には楽器になったりする優れもの。これに、牛の救護用品としての価値も加わったな。

「良かったあ、元気じゃないの!」

そうばで、そうべえが苦笑い。

「あいつ、今朝はちゃんと、キューブだけ残したよ」

人間だけではない。牛も「羹に懲りて膾を吹く」。

牛の顔に、「はんせ~い!」の色が見えた。