クリーン作戦2007/04/15 17:19

夕べの暴風から一転、花冷えの日となった。

朝から、市のクリーン作戦で、早朝6時から道路のごみ拾いに参加。

空き缶を拾いながら、地域の方から愉快なお話が聞けるのも、楽しみの一つ。

「桃の缶詰なんて、昔はごちそうだったや。風邪ひいたときしか、食べられながったしや」

「みかんの缶詰、弁当に持ってくる人があったれば、学校生徒が皆大騒ぎだったしなや」

「ひょ~!(おかる)」

「今は何でも、贅沢すぎるんだべなあ」

「昔といえば、おらなんて、トラクターに乗せらって海水浴に行ったしや」

「ひゃ~!(おかる)」

「おひでちゃんの実家は、浜さ20分ぐれだもんな」

「だけんど、はずがしかったわ。あんだ、考えられっかい?」

「ひえ~(おかる)」

袋の中に空き缶が増えるたびに、聞いたこともない昔話がぞくぞく登場する。

ごみを捨てる不埒ものは許せないが、地域住民の、ふれあいの場になっていることも確かである。

そうべえ、立ち上がる!?2007/04/16 21:15

ここに来て、カラスの悪行三昧は、エスカレートするばかり。

庭のチューリップを蹴散らす!おかるが花の苗を育てようと種をまいた、発泡スチールの苗箱をつつき壊す!

じっちゃんが、日々、パチンコで威嚇はしているが、カラスにはさっぱり効き目がない。

「よおし!」

惨状を見て、そうべえが腰を上げた。

トラバサミを仕掛けるか、テグスをはりめぐらすか、はたまた激辛団子でもしかけるか(烏よけに、唐辛子成分を塗ったゴミ袋が販売されているらしい)。

「カラスの前に、そのへんの野良猫が罠にひっかかったら、不憫で、おら、やだよ・・」

おかるが、そうべえのやる気に、冷や水をかけた。

「ふうむ・・」

そうべえは、どっかと玄関に腰を下ろした。

目の前を、カラスがあざわらうかのように、飛んでいく。

カラスよ、そちらも、相当の悪よのう。

手のかかる子2007/04/17 22:15

このところ、寒い日が続く。夜はファンヒーターのお世話にならずにいられないほど。

20日の種まきを控え、種モミを水に漬け、発芽を促進させようにも、この低温で芽の伸びはいまいちである。

農家仲間から、「芽出し保温機」なるものを借り受けた。サーモスタットで適温を維持し、水を循環させる。

ところが、肝心のヒーターが故障していた。やむなく、そうべえは、薪ボイラーで沸かしたお湯をバケツに汲み、保温機まで運ぶ。

重いバケツを両手に提げて一日に何度も往復する、大変な作業。

おかるが夜の10時に寄り合いから帰宅すると、暗がりの中をお湯を運搬するそうべえの姿・・。

昔は、風呂の残り湯に種モミをつけたそうだ。人間と一緒に、種モミがお風呂に入っていたとは、なんともほほえましい。

今年は、種もみの発芽段階から、ずいぶんと手間がかかった。

手のかかる子供ほど、かわいいというが、天候に恵まれて、米が伸び伸びと育ちますように!

桃源郷2007/04/18 20:25

実家のF市へ。

ここは、果物王国と呼ばれ、一年を通して、さくらんぼ、桃、梨、葡萄、柿の一大産地となっている。

峠を上り詰め、県境を越えたとたん、ぱっと目に飛び込む鮮やかなピンク!ピンク!

ちょうど桃の花のシーズンだった。盆地全体に、桜デンブを散らしたように、桃の花が真っ盛りだ。

まさに、桃源郷だ。

安い果物なら、海外からいくらでも手に入る。だが、この風景はどうだろうか?どんなに金を積み上げても、輸入することは出来ない。

農家の人たちの、たゆまない剪定や管理作業によって作り上げられた、至宝のような風景である。

スーパーの果物も、そこにあるのは単なる果実ではない。一個の果物の中に、たくさんの物語が詰まっているのだと思う。

怒涛の日2007/04/19 20:27

朝から、ハウスの片付け作業。明日の種まきに備え、カンレイシャ(雑草を抑える黒い敷物)を敷く。明日は、汚れた苗箱を洗って午後からの種まきに備える。

・・・のはずだったが、機械の都合で急遽、今日の午後゙から種まきをすることになった。

お昼もそこそこに、準備を急ピッチで終え、種まき作業に突入。

去年の教訓を元に、そうべえが種もみを十分乾かしていたため、機械に種もみが詰まることもなく、作業は順調に進む。

ひとめぼれ、コシヒカリと撒いて、一服。いよいよササニしきというところで、調子が悪くなる。種もみが落ちすぎるのだ。

大人が「あ~でもないこ~でもない」、と知恵を出し合い、原因を突き止めた。種モミをせき止める板のねじが緩み、余分に落ちていたのだった。

それがわかれば、あとは流れ出す。撒いた苗箱は全部で、650枚。

それを、ハウスに一枚一枚展開し、夕方やっと作業が終わった。

「二日分を、一日でやっちまったね」

おかるが、ふ~とため息をつく。

「とりあえず、一段落だな」

そうべえも、は~とため息をつく。

寒い日々が続いていたが、ようやく暖かくなる予感。

「明日は晴れそうだね」

星の瞬く夜空を見上げ、おかるとそうべえの怒涛の一日が暮れて行った。

続、怒涛の日2007/04/20 20:42

昨日の疲れを引きずりながら、そうべえは田んぼ仕事へ。じっちゃんも、神社の会議へ。

ひとり、留守番のおかるは、バオバオという鳴き声に、はっと外を覗く。

案の定、牛が逃げていた。子牛が二頭だ。そうべえが帰るまで、様子見だな。

・・・と思いきや、大きく黒い影が奥の牛舎を横切っていく。おかるは、ぎくりとして数を数える。大きいのが1匹、2匹、3匹、4匹・・!こりゃ、大事件。

繁殖小屋に駆けつけると、鎖が切れて柵が開け放たれたまま。中の牛が全部逃げ出した勘定だ。

急ぎ、そうべえの携帯にSOS!棒切れを片手に、奥の牛舎へ向かう。

「はよ、自分の牛小屋にかえりなされ!はよ!はよ!」

おかるは2頭の逃亡牛を、後ろから追い詰めていく。牛は決まり悪そうに後ずさりし、何を思ったか突然、裏山に続く道を、ドッカドッカ登り始めた。山の中に吸い込まれていく2頭の御尻を眺めて、おかるはしばし呆然。

その間、そうべえが田んぼから戻り、1頭をお縄にした。と、そこへ突然、山から2頭がドドドと駆け降りてきた。牛たちも大慌ての形相だ。

おかるはその勢いに乗じ、牛小屋へ追い立て、無事鎖につないだ。

子牛2頭は、畑を踏み荒らす狼藉の後、そうべえとおかるの連携プレーで、強制送還された。

最後の1頭も、そうべえがお縄にした。

「牛たちは、ただ追い詰めたんじゃだめなんだ。臆病なやつらだから、自分のいたところに、帰りたくなるようにしてやらなくちゃ」

そうべえが、牛飼いの極意をおかるに伝授する。

おかるは、ふと考えた。

それにしても、大慌てで山から降りて来た牛たちは、山で熊にでも出くわしたんだべか?それとも、山神様にでも一喝されたんだべか?

続。怒涛の日の締めくくりは、夜桜見物と相成ったのであった。

赤ちゃんマン弁当2007/04/21 08:54

今日は、娘の授業参観。

体育ばかりの参観が続いていた学年だったが、ここに来て、なんと、数学を参観できることになった。

先生から、「親の方も定規をもってくるように」との指示があった。

燃える!

え~と、長い定規と三角定規、消しゴムに鉛筆を用意して・・と!

弁当はもちろん、キャラ弁。初心のアンパンマンシリーズに立ち返り、赤ちゃんマンに登場願った。

ちょっと気が強くて生意気そうなところが、娘そっくりかな?

では、元気に学校に行ってきま~す!