竹取物語2007/07/23 21:07

家の裏の竹が伸び放題。

軒下で、頭がつかえた状態の竹まで出てきた。おかるもついに腰を上げる。

「じっちゃん、鉈かしてけろ」

大鉈を借り、ザッパザッパと竹をなぎ倒していく。

すかん!と切れれば気持ちが良いが、切り方は未熟者。時々、手前に倒れた竹の逆襲を受ける。

竹の切り口を覗き込んで見たが、かぐや姫はいなかった。

夕方母屋に行くと、玄関口にちょちょんとマスクメロンが2個。

「ああ、それな、よっつあんが、孟宗竹のお礼に置いてった・・」と、そうべえ。

「ふ~む・・」とじっちゃん。

おすそわけの孟宗竹が、メロンになって帰ってきた。

「やがてつきに帰ってしまうかぐや姫より、やっぱこっちのほうが良いな!」

おかるは、大事にメロンを抱き、冷蔵庫にしまった。