食の流儀2007/08/22 20:48

どどーん!出ました、とうもろこしがザルに5つ。その数約70本。

「おかえり~!まってだぞい!」と、おかるを出迎えてくれた。

「ハクビシンにかじられてはたまらん!」と、じっちゃんが、畑のとうもろこしを全部もいできた。それを、一人で汗だくになって大釜で茹で上げたのだ。

おかる、粒のそろった一番うまそうなのにさっそく手を伸ばす。

「こっちから食ったらいいんでねえが?」と、じっちゃんは小粒のとうもろこしを見やる。

野菜を収穫したら、出来の良いものはとっておく。くず物から食べていくのがじっちゃんの流儀だ。

一方、そうべえはその対極にある。「出来の良いものは、うまいときにこそ真っ先に食うべきである」と言う。「くず物を食べているうちに、旬の野菜がどんどんまずくなるではないか・・」という理屈である。

おかるは、しばし考えた。年寄りの「もったいない精神」は見習うべきである。

が、今日のとうもろこしは、やっぱり茹でたての旨いうちに食うべきである。

「じっちゃん、小粒のほうは、実をこそいで冷凍にすっから・・」

冷凍コーンは、シチューに炒め物にと実に重宝する。じっちゃんの頭に、冷凍コーンを使った料理の数々が甦る。

「んだか・・・」と、じっちゃんもうなずく。

食の流儀をまげていただいたお礼に、冷凍コーンをどっさり作りました!