複雑系2007/09/08 23:11

そうべえの、三重土産。名物「ふなずし」をいただく。

冷凍の状態でパックからだし、そうべえ自ら、包丁で薄く切る。

切るそばから、ぷ~んと、なにやら匂うぞ匂う!う・・何か、強烈なことが起こりそうな予感。

「まず、食べてみ・・」そうべえの、目が妖しく光る。

おかる、薄い切片を一枚を箸で取る。魚の切り身が白くなめらかな衣をまとっている。興味津々口に入れる。

「んぎゃ?!」と、おかる百面相。

なんと言えばいいのだろう。酸っぱくてしょっぱくて、魚の干物の味がして、ねっとりにかちかちに、鼻に抜ける乳酸発酵のにおい・・。

「こんなの初めてだ~!東京農大の小泉武夫先生を思い出すよ~!」

小泉教授は、発酵学の権威である。世界中の驚き発酵食品を胃袋に納めてきた食の巨人でもある。

グルメレポーターの彦麻呂風に言えばこうなるかな?

「味の複雑系や~!」

講演2007/09/09 21:18

今日は、仙北の小学校へ講演に行った。

あさ7:48の汽車ではるばるR町へ。梨の産地で有名なR町。先日の台風で、やはり梨落下の被害が出た様子。

保護者の方約40名に、読み聞かせのボランテイアで得たものを、お話しする。

絵本も何冊か読んだ。

子どもが手の中にいる間にこそ、ぎゅっと抱きしめ、お母さん達の銀の鈴がころがるような声で、子ども達の心に、豊かな感性を育んで欲しいです。

運がつく?!2007/09/10 19:58

「ひゃ~時間がない」と、あわてて車庫に行き、車に乗ろうとドアを開けた。

そのとき、頭上をかすめる黒い影、。

あれ?と思った瞬間、左の胸元の墨汁でも吹きかけたようなあとが・・・!

犯人は、車庫の屋根から外に出られず、大慌てで飛び交うムクドリだった。

「ばかばか!ムクドリのバカ!」

寄りによって、今日は白のタンクトップに、ベージュのジャケットでばっちり決めていたのだ。

大急ぎで家の中にとって返し、怒りに震える手でまたもや、ベージュのアンサンブルに着替えて外に出た。

慎重にムクドリの攻撃をかわし、車を走らせる。

着いた先は、娘の英語弁論大会の会場。

練習不足ではらはらだったが、運良く(!?)優秀賞をいただいた。

これも、ムクドリさまさまかな?

秋の気配2007/09/11 20:29

玄関口に、じっちゃんが拾ってきた栗が4個。

秋なんだなあ。

日中、置いていかれた最終組のセミ達が、夏の名残を唄っていた。

主のいない息子の部屋では、涼しい風が風鈴を鳴らしていた。

もうすっかり、秋の音だった。

The Spider,s Thread2007/09/12 20:52

そうべえが江戸さベコ売りに行った。

だから、おかるとじっちゃん二人の餌やりとなった。

おかるが、乾草を牛に配る。ふと、見つけた一匹の蜘蛛。

ここは、カンダダにならって、そっと蜘蛛を逃がしてやるべきか。

ところが、蜘蛛は逃げようとしない。わずかに、足を動かす程度だ。もはや、その命を終えようとしている蜘蛛だった。

おかるは、しばしためらった。が、むんずと乾草をつかみ、そのまま餌箱に投入し、作業を進めていった。

ふと後ろを振り返ると、餌箱の中はきれいになめとられ、牛ははむはむと口を動かしていた。

先ほどの蜘蛛は、乾草と一緒に、牛の胃袋の中に送られたに違いない。

胃袋の池の先には、どうか蓮の花咲く、極楽浄土がありますように。

元気印2007/09/13 20:43

朝、牛が一頭産気づいた。

部屋にわらを運んで、出産に備えて準備をしてやる。

2時間後、子牛が生まれた。

この子牛、予定日を2週間過ぎて生まれただけあって、体も大きい。

生まれた先から、足を踏ん張ってよたよたと、あっちこちの壁に鼻面をぶつけながら、せわしなく動き回る。

母牛も、落ち着いて子牛の体をなめ、世話をする。

生まれてくるだけで精一杯の子牛や、育児放棄気味の母牛など、牛の世界もさまざまだ。

江戸から帰ってきたそうべえも、びっくりの元気印。

おてんばな女の子でした!

娘帰る2007/09/14 20:23

修学旅行でお江戸に行っていた娘が、帰宅した。

お江戸では、ライオンキング観劇、中華街で肉まん作り、インカ・マヤ展見学など、盛りだくさん。

お約束の国会議事堂見学もあった。今話題の「晋ちゃん饅頭」もみかけたそうな。

そしてはずせないのが、東京デイzニーランド。

修学旅行なのに、TDLかよ?と突っ込みたくなる。が、生きていくには、娯楽も必要だろう。

我が家の方針で、アミューズメントパークから遠ざけられて育った娘にしてみれば、極楽に思えたかもしれない。

頭の固いおかるは、つい小言を言いたくなるのであった。

「ピノキオに出てくる遊園地を思いこせよ。あそこで、遊びほうけたものは、皆ロバになってしまうんじゃよ」

娘の耳は、竹輪である。右から左へと、おかるの言葉など通り抜けて消え去るのであった。