シロシメジ2007/11/05 20:23

おかるとそうべえ、仲良くキノコ採り。

牛舎のうらに毎年出てくる、シロシメジ。

萱の葉が堆積して、ふかふかになった腐葉土の中に、灰色がかった白いキノコが顔をだしている。

かがんだ瞬間、ふわんと顔に当たるキノコの強い香り。

「乾燥した時期に出るきのこだから、香りが流れないんだ」と、さっそくそうべえ師匠による解説。

「おらもつんでみっぺ!」、ざるを持たせられるばかりではつまらんと、おかるも挑戦。

ぷっくりした軸に手をかけ、くいっともぎとるようにつむ。腐葉土がこびりついたままを、無造作にざるに入れると・・

「こらこら!汚れが他のキノコにつくだろうが!」飛んでくる、お師匠様の叱責。

すぐさまおかるは、ザル持ち係に降格となる。

香り高い天然シロシメジは、里芋と豆腐と合わせてお吸い物、バターとオリーブオイルでソテーにと、豪華な料理に変身し、お師匠様の顔もにこにこになった。

*グットニュース  M県の絵本原案コンクールで入賞しました。年明けに、点字付きの絵本になるそうです。(がま姉さん、感謝!)