良寛様2008/05/04 08:43

久しぶりに実家のおとっつあんに会いに行く。

タッパーにつめたのは、山うどの味噌漬け、たらの芽の天ぷら、ウルイの油いため、筍の煮物・・・。

おとっつあんと、四方山話にしばし花を咲かせる。

「あのな、農業雑誌の編集のかたに原稿送るとき、季節のあいさつ代わりに業平の短歌(世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし)をつけて送っただよ」

「ほ~う」

「したれば、(散ればこそ いとど桜はめでたけれ 浮世になにか久しかるべき)と、お返しのメールが来ただよ」

「ほう、なかなかいきだなや。なればおかるや、これを見せてつかわそう」

おとっつあんが見せてくれた白い固紙には、筆ペンで書きとめた歌があった。

「形見とて何かのこさん春は花 山ホトトギス 秋はもみじ葉」

おとっつあんの心に住む良寛様に、ふと、手を合わせたくなった。

コメント

_ 齋藤 ― 2008/05/05 20:26

なんとまあ 教養あふれる親子の会話!

良寛様はお父様そのものなのでは?

_ どじょう ― 2008/05/06 19:28

>齋藤様 おとっつあんは、良寛様のような心でありたいと申しております・・・!おかるもそうでございます・・!

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