接客の極意2009/04/13 20:51

所要でN市へ行く。

N市にはかつて、10年ほど毎週通ったことがある。

帰りが夕方から夜にかかるので、ときたま、コンビニで弁当など買い求めた。

眼鏡をかけた店長さんは、ちょっと悲しそうな顔をしていて、レジに品物を持っていくと、人のよさそうな声で「いつもすみませんねえ」と言った。

そんな、週に一度なのに・・と、不思議とこちらまで申し訳ない気持ちになったものだ。

コンビニのまん前にスーパーができたときは、店長さんがますますかわいそうに思えて、せっせと弁当を買ったものだ。

驚いたことに、スーパーは、たった数ヶ月で閉店してしまった。

きっと、「いつもすみませんねえ」と言う、店員がいなかったのかもしれない。

今日、たまたまほぼ5年ぶりに店長さんの姿をみかけた。

髪はグレーになっていたが、物悲しそうな顔つきは健在だった。

今でも、あのせりふを言っているのだろうか。

車を走らせながら、ふと、そんなことを考えた。