野兎2012/04/24 20:14

山の牛舎車を走らせていると、夕やみの中を、野兎が道路を横切っていきました。
体つきが、実にシャープです。
「野生」の固まりに、ぞくっときます。
(それに比べて、我が家の愛兎ラッキーの、なんとまるっとして、甘々のことよ)
野兎は、体脂肪率0ではないかと思うほど全身筋肉で、耳もピンとまっすぐに立て、シュンシュンとはねていきました。
牛舎の帰り、うれしいことに、再び野兎に会いました。
野兎は道路を横切ると、道路のそばの山際に登り、そこでいったん動きを止めました。
逃げる様子がないので、こちらも車を止めて、そっと窓を下ろしてみました。
むき出しの山土の上で、闇をまとったウサギがじっとこちらの気配を伺っています。
野兎との時間をもっと楽しんでいたかったのですが、結局野兎は、脱兎のごとく山肌に噛みつくような勢いで、駆け上って姿を消しました。
家に戻って、ラッキーのまるっとした姿を観てから、そうべえに「野兎に会った」と報告。
すると、「何色だった?」と問われました。
「野兎だから、茶色だよ」と答えると、「もう、色が変わったんだなあ」ともうします。
「は・・・・・?」のおかるに、「野兎は冬は白いだろ」と、そうべえはあきれたような顔をします。
そうだよねえ。
今度は、白い野兎に会いたいな。(冬までお預けです)