ほしいも学校2012/04/30 17:52

「ほしいも学校」という本をいただきました。
明治の「おいしい牛乳」を生み出した、デザイナーの手による本です。
ひらがな4文字+漢字2文字に、コピーの極意があるそうな・・これは、出だしから惹かれます。
本の内容は、干し芋の歴史学、嗜好をめぐる食品流通学、干し芋と人体生理学、さらに環境学にまで言及する、干し芋を巡る総論でした。
茨城の干しイモは有名ですが、かつての干しイモの中心産地は静岡であったことも、初めて知りました。
主要生産地が茨城に移動し、静岡と生産量が逆転するくだりは、社会学、歴史学的にも、非常に興味深いものがありました。
私たちは、たとえば目の前の商品を、物としてのみとらえがちです。
普段は分断され、気づくことの無い分野を、徹底的に拾い出し、つなぎ合わせて提示したこの本は、物を見る目において、新しい視点をもたらしてくれます。
それも、小気味よいほどの爽快さで!