迷宮が丘9丁目2014/03/20 22:47

迷宮ヶ丘九丁目・友だちだよね?:偕成社:日本児童文学者協会編」
豪華執筆陣による迷宮が丘シリーズ。
ひでじいさまこと、高橋秀雄さんの「あいたた横丁」が収録されています。
リアリズムの名手、ひでじいさまの描く不思議の世界。
小学生の浩平は、友達の塾仲間が次々といなくなってさびしい思いをかかえています。
塾が遠く思えてきて「1っ歩、2歩・・」と数えながら歩いていると、気づいた時には、見たこともない通りを歩いていました。
その通りは「あいた〇横丁」。
横丁の描写を読んでいると、どこか懐かしくセピア色で、昭和の香りがしています。
と、同時に、あるはずのない世界に迷い込んでしまったことへの不安も同居しています。
不思議の世界を行きつ戻りつ・・、そう、子供のころ、そんなことがあったような・・・。
迷宮が丘シリーズは、非日常の世界を堪能できる秀作ぞろいの短編集です。