せんそうってなんだったの?2014/03/24 13:37

語りつぎお話絵本 せんそうってなんだったの?第2期:田代脩監修(学研教育出版)7~12巻をご紹介します。

現代の子どもたち(もしかしたら、大人たちも・・)がなかなか聞くことのできない戦争のお話を、体験者に取材した絵本です。戦争を語ることができる方が高齢化する中で、ますます語りつぐ意味を考えさせられます。そして、どの巻も、胸をゆさぶられる物語です。図書館などに、リクエストしていただければ、ありがたいです。それぞれの巻を、ネットで購入もできます。

7巻「ほのおに消えた命」山本省三:文&絵...
静岡空襲の物語。和菓子店のリエさは、かわいがっていた猫のチーヤンが子猫を生んですぐに、空襲に見舞われてしまいます。リエさんはチーヤンを連れて逃げようとしますが……。

8巻「少年たちのとっこうたい」文:竹野栄:絵:ひらのてつお
大正11年生まれの、竹野さんご自身が文章を書きました。戦争末期、竹野さんは陸軍に入隊。志願し配属された敵の船を攻撃するボートの部隊は、生きて帰ることのできない特攻隊でした・・。

9巻「8月6日、モリオのみた空」井上こみち:文:すがわらけいこ:絵
広島の原爆投下の朝、12才のモリオは、町の家屋を取り壊す作業をしていました。家族は瓦礫の広がる街を探し続け、モリオの最後を人づてに聞きました。大やけどを負い、がれきの中に座り込んでいたというモリオ・・・。彼が見た空はどんな空だったのでしょうか。

10巻「それでも星はかがやいていた」光丘真理:文:藤本四郎:絵
学徒動員で長崎に来た谷口さん。原爆投下で友人たちの多くは工場や寮で亡くなっていました。地上の無残な光景の上で、美しくかがやく星空が、無情にも思えたのでした・・。

11巻「ほりょになった中学生たち」高橋麗:文:岡本順:絵
戦争末期、ソ連との国境地帯に勤労動員に送られた中学生たち。なだれ込んできたソ連軍から逃げ切れず、着ていた服で軍人と間違われてしまい、捕虜になってしまいました。収容所では飢えに苦しむ地獄のような日々が続きます・・。

12巻「父ののこした絵日記」ささきあり:文:夏目尚吾:絵
てるゆきは、ある日、色鮮やかな絵日記を目にしました。はじめ、てるゆきはバナナやサルの絵に魅かれますが、やがて、無残な絵におどろきます。それは、フィリピンで軍の任務についていた父が、戦場の記憶をつづった絵日記だったのです。