福島の花さかじいさん ― 2017/03/04 08:58
森川成美さんのノンフイクション「福島の花さかじいさん 阿部一郎~開墾した山を花見山公園に~」佼成出版社
毎年数十万の観光客が訪れる、市の花見山公園。福島桃源郷ともよばれ、写真家の秋山正太郎さんが紹介したことで、全国的に名前が知られるようになりました。
福島の農家だった阿部一郎さんが、父の伊勢次郎さんとともに、花見山公園を作り上げていった過程が、とてもわかりやすく描かれています。
そして、このお二人が花見山を作り上げたのではなく、代々阿部家に流れる志「人として何をすべきなのか」が、花見山を生み出したように感じました。
私は福島市育ちなのですが、花見山を訪れたのはたった一度(観光客がたくさんいるのでなかなかいけませんでした!)
2011年の4月に、父といっしょに訪れた花見山は、何とも言えない美しさと「無心」の姿で、私たちを迎えてくれました。
本書は、「無心」で働く農家の姿も伝えてくれています。
代々受け継がれていく仕事の素晴らしさも伝えてくれます。
コラムでは、花卉農家の仕事についても理解を深めることができます。
花見山公園の素晴らしいところは、どんなにお客様が来ても、無料で開放していることです。
我が家も、裏山に桜を植えて「プチ花見山」を作っていますが、志を試されるなあ~と、感じ入りました。
たくさんの子供たちに、福島の宝物について知ってもらいたいです。
森川さん、福島への優しいまなざしいっぱいの1冊を、ありがとうございます!
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