ぼくたちのだんご山会議2020/01/09 10:48

おおぎやなぎちかさんの「ぼくたちのだんご山会議:佐藤真紀子さん絵:汐文社」
ぼく(樹)のすむ町のはずれには、三つの山が連なった「だんご山」があります。
一のだんご山には団地が造成されていますが、ある日、二のだんご山に、テーマパークを作る計画が持ち上がります。
樹のおじいちゃは、「ありのままの自然を守らなければならない」と大反対。
一方、クラスのみんなはテーマパークができることに大喜び。しかも、同級生のトツのお父さんは、建築会社の社長さんなのです。
やがて、クラスの中でも、賛成か反対かで意見が割れ始め、樹たちは、「共存」について考え始めます。
本書には、子どもたちが「本当に大事なものは何か」について考える過程が、丁寧に書かれていて、読者も一緒に考察を深めることができます。
間に差し込まれた「にげだした だんごやま」の昔話も軽妙で、とても効果的。
簡単には答えの出ない問題ですが、みんなで考えることの大切さを教えてくれる物語です。

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