アンドレ・ワッツ2007/06/01 21:04

夕方、アンドレ・ワッツのピアノコンサートへ。

かつて、ダイナミックで超絶技巧の演奏でならしたワッツが、60歳の”巨匠”として来日公演。

演目は、バッハのコラール前奏曲を2曲、モーツアルトのロンドを2曲、ベートーベンのピアノソナタを1曲。その後、ドビュッシー、リスト、ショパンと続く。

「プログラムは、このへんまで進んだのかや?」とそうべえ。

「あのなす、ピアノソナタは、1楽章、2楽章3楽章の3曲から出来てるから、今、ベートーベンが終わったとこだっす」

「んだが・・。それにしても、唸るのは西洋の主流だべか」

確かに、演奏とともに洩れきこえる鼻歌?トルコ人演奏家のファジルサイも唄いながら弾いてたっけ。

足を踏み鳴らし体全体を使っての、迫力の演奏に圧倒されて、贅沢な時間は過ぎていった。

家に帰り、車から降りる。

そうべえとおかるを包む、黒い闇と静寂。

きこえるのは、池に水が落ちる音とかえるの合唱、時々牛の鳴き声。

そうべえが、ぽつりと言った。

「まさに、田園交響曲だな!」

おっと!だれかそうべえに座布団一枚やっとくれ!

おら東京さ行っただ♪2007/06/02 23:45

公募ガイド社、童話新人賞の表彰式&講習会へ参加。

ネフレのお仲間と渋谷でランチを済ませ、会場へ。

I先生の講義は、昨年に比べて、ぐっとレベルを上げたもの。応募者への要求のハードルも高くなった。(来年は、この場にいれないんじゃないかな。。と、思わずしょんぼり)

N先生のお言葉が印象に残った。

「長い読み物を読んでもらうといううことは、相手の時間を奪うこと。つまらないものを読ませたら、失礼ではないか?自分の伝えたいことを、最大限努力して楽しく読んでもらえるかを考えるべき」

懇親会では、30名近い参加者の方々と、意見を交わしたりの楽しいひと時。

人の波をよけるのに、神経をすり減らしながら、岐路に着いた。

格闘家志願?2007/06/03 23:57

童話の依頼をいただいた。

依頼をいただいたその日に、テーマからのイメージがぱっと浮かんだ。

この世界を書きたい!と、自分の中でイメージを反芻しながら、そろそろと書き出してみる。

夜、そうべえと娘に、おそるおそる原稿を読んでもらう。

双方の意見とも、痛いところをついてくる。

自分の都合であいまいなまま書き進めたところを、しっかり指摘される。

とくに子供は、大人の様に(なんとなく分かった気分)を許してくれない。

また明日、推敲を重ねる。原稿との格闘である。

気分転換に?「アビエーター」のビデオを見て、夜更かしの羽目になってしまった!

おかるの企み2007/06/04 20:21

おかるはとんでもないことをやらかしてしまった。

おやつに食べようと、するめイカを引っ張り出したが、固くて歯が立たない。

トースターで炙ったらうまかろうと、焼いたのが運のつき。トースターからわきでる、もうもうたる白煙。するめは炭と化し、家中に、焦げするめの臭いがしみついてしまった。

「窓を開けて、換気しとけよ!」

そうべえも、おかんむり。しょんぼり、2階の窓を開けてベランダに出ると、ハッとするような良い香り。

庭のバラが満開だった。庭に吹き込んだ南風に、2階まで香りが舞い上げられたのだ。

そうべえが丹精こめて育てているバラは、10種。何本かをはさみで切って、玄関の花瓶に生ける。う~ん、良い香り!

バラを幾つかお盆にのせ、部屋におくと、う~ん、これまた良い香り!

バラの贅沢な香りが、いつしか焦げするめの香りにとって変わる予感・・。

ここで、おかるの頭にひらめいた、ある企み。

「おら、バラ○○に入ってみっぺ!」

そうべえが寄り合いから帰ってくるころには、家中バラの香りで満ちていることだろう。

白鳥の田んぼ2007/06/05 23:02

苗が風にそよぐ田んぼに、優雅な白鳥の姿。(BGMはチャイコフスキーの白鳥の湖で)

今年も、近くの沼に飛来した白鳥の中から、一羽が置いていかれた。

羽が弱っているのか、行動範囲は狭い。

同じ沼を根城にする、アヒルの夫婦と微妙な距離を保ちながら、共存している。

もうじき田んぼは、苗が生い茂り、白鳥も退去せざるをえないだろう。

休耕の水張り田に、一羽たたずむ白鳥の姿は、美しくかつ物悲しかった。

今年は猛暑の夏がやってくるという。

白鳥はまた、冬に仲間と会うことができるだろうか。

じっちゃん大演説2007/06/06 14:37

農○協の方が、営業に来た。

農○協とは、家の光と並び、農業雑誌の編集と農村文化活動を担っている出版社である。

我が家を訪ねて来たのは、入社して3ヶ月のニューフェイスさん。顔の色が、まるで農業人のように、こんがり焼けている。

獣医さんが来たというので、挨拶もそこそこにそうべえが席をはずす。おかるは、午後からの会議に備え、台所で晩ご飯の仕込みに大忙し。すると・・

「あーつはっはっ!」

静寂を破る、じっちゃんの高笑い。日ごろの声の、1オクターブハイトーン!

(あの若いひと、じっちゃんに気に入られたようだな・・・)

じっちゃんは、日ごろ寡黙である。だが、気に入った相手には、興に乗っておしゃべりがはずむ。

じっちゃんは、カラスの駆除法の本に興味を示していた。

「いやいや、カラスはとんでもないやつらだ。こうやってな、ザザーッと低空飛行すっかと思えば、ババババーと山から飛び出すんだ」

身振り手振りで大熱演。

「あんたに、これ見せっから」

じっちゃんは、ついに、自慢の秘密兵器までズボンのポケットから取り出した。黒光りする、じっちゃんお手製のパチンコだ。

「ほお~!!!」

ニューフェイスさんも、身を乗り出し感嘆の声。

「だいぶもりあがってるようだねえ」

そこへ、そうべえが帰還。ここからは、営業の本題に突入である。

じっちゃんは、そうべえにバトンタッチすると、にこにこ顔で畑へ出かけていった。

あ~、勘違い?2007/06/07 20:24

今日はよみきかせの日。

小学4年生の読んだ本は、「るすばんをしたオルリック」。

奥さんに不平ばかり言っている性格悪の男が、奥さんと仕事を取り替えっしてみるが、失敗の連続のあげく、最後は、煮立ったかゆなべに落ちてしまうお話し。(結末はすごいが、子供たちは大笑い!)

よみきかせの後は、メンバー4人で、職員室をお借りして打ち合わせ。

今年の秋に、地元に絵本作家のスズキコージさんをお招きして、講演会を開催するのだ。

お仁ちゃん:「今年も、絵本作家の方に会えるんだよな!夢は願い続ければ、かなうんだな~!」

おかる:「でもさ・・願い続けてもかなわない夢もあるべ・・」

お仁ちゃん:「何?」

おかる:「おらが、藤原紀香なりたいっていくら願ったって、無理だべ?」

お仁ちゃん:「大丈夫だ!いづれ藤原紀香のほうが、おらたちに近づいてきてくれるから!」

お良ちゃん:お純ちゃん:おかる「ふ~む!なるほど」

おかるは思った。

(おら、お仁ちゃんの超前向きなとこが、大好きだな・・・!)