西郷隆盛2018/03/10 09:48

越水利江子先生の「新・歴史人物伝 西郷隆盛」(駒草出版;)。
現在NHK大河ドラマで放送中の「せごどん」(史実を越えた?歴史ドラマとしても楽しめます)もあり、誰もが知る西郷隆盛。
江戸時代末期、薩摩の下級藩士の家に生まれながら、薩摩藩主・島津斉彬に見いだされます。
斉彬の急死後、島津久光から疎まれますが、西郷を慕う人は数知れず、歴史の大舞台で活躍することになります。
それにしても、西郷にふりかかる苦難の、なんと多いことでしょう。
本書は、西郷の歩みが史実に沿ってとてもわかりやすく描かれています。同時に、情に厚く義を重んじた西郷の熱気、そして人物の躍動感もひしひしと伝わってきます。
今年は明治維新150年だそうですね。
ちなみに、私の母の実家でもある会津をはじめ、奥羽越列藩同盟で戦った地では、戊辰戦争150年と呼んでおります。
あとがきに、錦の御旗は、討伐軍のアイデアで作ったものとありました。
時の権力状勢によって、賊軍にも官軍にも転んでしまう。それは、西南戦争で散った西郷も同じだったのでしょうね。

コメント

_ rieko ― 2018/03/10 10:40

拙著のご紹介ありがとうございました。西郷さんは魅力的な人でしたが、史実を調べる中、会津や新選組、庄内など賊軍と呼ばれた人達の苦しみや、だからこそのサムライ魂に触れて、幕末に生きた人々の生の声を聞いた気がしています。

_ どじょう ― 2018/03/10 20:06

RIEKO様 あとがきに、うるっときました。庄内の人たちが、西郷の恩情に触れたという逸話も最近知りました。まだまだ知らないことばかりでした。素晴らしい本を読ませていただきありがとうございました!

トラックバック