原始の記憶2007/05/04 23:23

夜、息子の帰省に合わせて、庭でバーベキューをした。

息子たち、新大学生の話に耳を傾ける。友人T君は、朝はご飯にふりかけ、昼はご飯に卵、夜はご飯に納豆という、生活だという。学食暮らしの息子はまだまだ天国である。

「栄養補給だ。食え食え!」

大人たちは、若かりしころへのなつかしさと、若者への同情をつまみに、酒が進む。

バーベキューが終わる頃、夏の様に暑かったのがうその様に、吐く息が白くなる。

コンロ代わりのドラム缶に、焚き火を焚いて暖を取る。ちょっとしたキャンプモード。

薪木から、ちょろちょろと噴出す炎の踊り。

焚き火を囲む人々の顔が、ゆらめく赤い色に染まる。

たちのぼる白煙は、星空に吸い込まれていく。

しばし、焚き火に惹きこまれ、原始の記憶を皆で共有した。