どじょう日記

師走である。

この時期は、各種支払いに百姓も走る。

「おばんかたです～」

この声は、近所のはっつあんの娘だ。

はっつあんの家は、椎茸を大々的に栽培している。我が家の山の一部も、椎茸のほだぎを置く場所とし使ってもらっている。

一年の「地代」代わりを持ってくるのだ。

椎茸農家でなければ食べられない、なんともみごとに大振りな椎茸！

これを、ぶつぶつ切って、バターで焼き、醤油をたらして食べる。

原木栽培の肉厚椎茸は、香りも豊かで、グルメリポーターもびっくりだろう。

規格外のために、けして市場には出回らない一品が、我が家の師走の風物を彩る。