千年働いてきました2007/03/16 23:33

新書「千年働いてきました」が面白い。

大阪の建設会社「金剛組」は、創業が飛鳥時代。千年以上も続く老舗である。

日本には、こうした千年以上続く会社が多数存在しているという。
それを可能にしたのが、血縁同族に固執しない会社経営と、アジアの中で植民地にされることが無かった奇跡のおかげだと言う説も、腑に落ちて興味深い。

秋田の老舗製鉄会社は、不純物の多い秋田黒鋼によって、精錬する技術が鍛えられ、携帯のリサイクルから金や白金などが精製されるようになったと言う。

長い年月を生き抜いてきたドラマは、プロジェクトⅩ並みの面白さだ。同時に、行きぬけるにたる、老舗の哲学は、時代の潮流に身をゆだねつつ、決して派手を好まず、着々と自分の足元の技術を磨いてきたことにある。

「職人の国:日本」の真髄が垣間見えてうれしい。

緊張蚊取り線香の誕生の意外なエピソード。日本の蜜柑の美味しさに感激したアメリカ人が、お礼にと送ってくれた除虫菊の種から生まれたとか・・。

目の前のことに翻弄される日々ゆえに、千年の営みを感じてみたくなったら、ぜひお勧めの本です。