絵本でともに育つこと2011/10/06 21:45

今日は、市内の小学校で、お話をさせていただきました。
テーマは読み聞かせについてなどですが、今年はお話の内容が前年までとはちょっと変わりました。
なぜなら、大震災があったからです・・・。
震災の体験が、いろいろな物の見方の転換を迫りました。
「読み聞かせ」という言葉は、今の自分にとってふさわしくないな・・と思っています。
絵本を子どもに読んであげるとしても、言葉を声に出すことで、読み手の大人にも、作家の思いがこもった言葉、吟味しつくされた珠玉の言葉が、しみ込んでいくような気がします。
大人が子供に読み聞かせるのでなく、一緒に絵本を味わって、一緒に育っているような気がします。
被災地では今も、体と心の不調を訴える人が少なくありません。
それだけの、大きな打撃だったのです。
そんなときこそ、力になる言葉を味方につけたいと思います。
それから・・・・被災地の子どもも大人も、本当につらい思いをしたし、今もその苦しみは少なからず続いていますが、きっとこの体験が、力になると信じたいし、力に変えていかなければならないのだと、思います。

*新潟日報に掲載された書評が手元に届きました。
小千谷の闘牛の中越地震の経緯について触れてあるのですが、文章が強い力を持っています。
菅先生が、小千谷の人々と、本に対して、心を込めて書いてくださったのがわかります。
本当に、ありがとうございました。