チューリップの園2008/04/23 20:23

ちょっと早めに帰宅した娘が、玄関口で素っ頓狂な声を上げた。

「わ~!きれい!チューリップ!まじすごい!」

(娘や・・ずいぶん前から咲いていたのだよ・・)

「これ、どうしたの?植えたの?」

(そうだよ・・・、おとやんとおかやんが、冬の間に植えていたのだよ・・・)

風に吹かれて、チューリップがうれしそうに頭を揺らす。

<おらたちの姿が、やっと心に映るようになったんだなあ、えがった、えがった>

チューリップたちのそんな声が、おかるの耳に聞こえたような気がした。

さっそく、一服を飲みにやってきたそうべえに、ご報告。

「おまえさん、いっしょうけんめい植えてよかったな?」

そうべえ、ふふんとうそぶく。

「はてさて、おれ一人で植えたような気がするが」

「ムキー!!なんだって!?」

人間達の騒ぎをよそに、チューリップは春風とのダンスを楽しんでいるのだった。