あいつ2009/04/09 20:21

爬虫類嫌いな方、ゴメンナサイ・・・。

石垣の真ん中にぼんやり顔を出しているのは、ヘビ君。

あまりの暖かさにつられて、穀倉脇の道路に、ながながと姿を現した。

嫁に来たばかりは、ヘビに出会うたびに、屋敷に響き渡る悲鳴を上げていたおかるだった。

最近は心がコンクリート化したようで、「あ、いるな・・」ぐらいなもんである。

しばし見ていると、ヘビ君は石垣を這い登り、隙間にゆっくり時間をかけて入っていった。

シッポまで吸い込まれたと思いきや、何を思ったか、顔をひょいと出した。

そこへ、「あいつ、今日はここさ来てたか・・・」後ろからじっちゃんの声がした。

「昨日は、ハウスの脇にねそべってたんだがなあ・・」

あいつ・・・と呼ばれたヘビ君は、れっきとした我が家の住民なのである。