アサギをよぶ声 新たな旅立ち2015/11/06 18:27

川成美さん「アサギをよぶ声 新たな旅立ち」(スカイエマ 絵、偕成社)
「アサギをよぶ声」は3部作で、「新たな旅立ち編」は2巻目にあたります。
舞台は、江戸時代でも、平安時代でもない。「古代」です。
誰も見たことがない「古代」を、リアルに作り上げてしまう、森川さんの凄みのある筆致に、唸らされます。
1巻目では、何か因縁があるらしく、村の人びとからは距離を置かれ、女ながらに戦士になろうと様々な努力をするも、戦士になれなかったアサギの姿が印象的でした。
人生はままならないものである・・・けれども、何度でも夢にむかって挑戦することはできる。
アサギに、そんな思いを重ねたくなります。
2巻目も、アサギは様々な困難にぶつかります。
女屋で機織りにいそしむも、村人が次々と消えていく事態になって、アサギは密かに真相を追いに出かけるのです。
いつのまにか、読者もアサギと同じ困難を体験し、どんどん引き込まれていくのです。(私も、滝つぼの中に落ち、枯葉に埋もれました~!その感覚がリアルに思えるほど細密な描写でぞくぞくしました)
3巻目はまもなく発売とのこと。
実に楽しみです。
森川さんには、季節風大会でお世話になりました。
どんどん新刊を出されている方独特のオーラといいますか、作家としての迫力を感じました。

まつお文庫さん2015/11/15 20:05

今日は、仙台で文庫活動を38年にもわたって続けていらっしゃる、松尾文庫さんにお招きいただきました。
3000回の節目の時に、お話をさせていただき、とても緊張しましたが、すばらしい聴衆の方に恵まれ、よい時間を過ごさせていただきました。
長年にわたる地道な文庫活動には、本当に頭が下がります。
得難い体験をさせていただきました
http://blog.goo.ne.jp/matuobunnko

ようこそ、ペンション アニモーへ2015/11/17 17:29

光丘真理さんの、「ようこそ、ペンション、アニモーへ」(汐文社)
小学5年生の新菜は、都会を離れ、山奥のペンションに移り住むことに。
お父さんが、家族一緒の暮らしを大事にしたいと願ったため、いつも一緒に過ごすことができるように、ペンションを経営することになりました。
山奥のペンションには、早速お客様が泊まりに来るのですが、みんな、なんだか不思議な雰囲気が漂っています。
はてさて、お客さんたちの正体は?・・・気になります!
人や動物とのふれあいや、自然の豊かさを描いた、ほのぼのと心温まる読後感です。

読書クラブ2015/11/18 15:42

今日は、隣町の小学校の読書クラブにお招きいただき、お話をしてきました。
作家志望の子もいたり、こちらからの質問にも、おもしろい答えがポンポン返ってきて、とても楽しい時間を過ごすことができました。
答えが面白いと、がぜんライブは乗ってきます。
目を輝かせて聞いていてくれた、あの子にあの子にあの子・・!
元気をもらいました。ありがとう~!

童話塾in関西からの募金2015/11/19 09:09

先日京都で行われました日本児童文芸家協会「童話塾in関西」で集まった募金をお預かりし、カタリバに寄付させていただきました。
「童話塾in関西」からは、毎年、集まった募金をお預かりして、被災地への寄付に使わせていただいています。
これまで、福島で避難生活を送られている方への募金、被災地で本の寄贈活動をしている本屋さんなどにも、募金を届けることができました。5年が過ぎようとしていますが、関西の作家の先生方に、こうして気に留めていただき、励ましていただいております。
本当にありがとうございます。
カタリバの活動は以下の通りです。
http://www.collabo-school.net/

ヤギ地獄2015/11/20 15:14

今日はとても疲れましたっ!
ヒョホホーンとヤギの鳴き声がするので外に出たら、雪ちゃんが脱走して、エリーちゃんに頭突きを食らわせているではありませんか!
なんとか引き離そうと試みるも、2匹の間に立った私の周りで、2匹はめくらめっぽう動くので、わたしまで、ひもでぐるぐる巻きになり、頭突き合戦にまきこまれ・・・
ヤギ地獄からの脱出に、エネルギー使いました(@_@)
あんまり疲れたので、畑のごんもくを燃やして、美味しい焼き芋をつくってたべました!!!プンプン!

しゅるしゅるぱん2015/11/23 10:00

おおぎやなぎちかさんの「しゅるしゅるぱん:古山拓 絵:福音館書店」
季節風のお仲間、おおぎやなぎさん、満を持しての単行本デビューです。
第15回児童文学ファンタジー大賞佳作受賞作を6年もかけて加筆修正したもの
これまでも、数々の入賞を果たしてきた実力者ですので、文章、構成、世界観、どれをとっても、初出版とは思えない素晴らしさです!
物語の主人公は、東京から父親の田舎、岩手の朱瑠町に引っ越すことになった解人(かいと)。(岩手方言がとても温かいです!)
町を見下ろす朱瑠山には、イタズラ好きの山神様がいるそうで、、町に暮らす人は、物がなくなったり不思議なことがあると、山神様の好きなおまじない「しゅるしゅるぱん」をとなえるのです。
ある日、解人の前に、自分を「しゅるしゅるぱん」と名乗る不思議な男の子が現れ、奇妙なことが次々と起こっていきます。
解人、、父、祖母、曾祖母の4世代にわたる物語から、「しゅるしゅるぱん」の謎が解き明かされていきます。(「しゅるしゅるぱん」が何者なのかわかった時、涙がこみ上げました~)。
素晴らしい描写に、何度も心をゆさぶられました。
挿絵は、仙台在住の古山さんです。
東北の空気が漂う世界で、「物語り」をたっぷりと味わうことができる本です。