7年目の奇跡2007/05/24 20:31

息子が小学6年の夏休みに、そうべえと鳥の巣箱を作った。

庭に置いてみたが、訪れる小鳥はいなかった。(閑古鳥だけが鳴いていた)

いつのまにか、巣箱は玄関上がり口の隅っこに、ぽつんと鎮座していた。ところが、おとといのことだ。

「おい!見てみ!」

玄関で一服のお茶を飲んでいたそうべえが、おかるに手招きしてささやく。

シジュウカラが、せっせと材料をくわえ、巣箱のあたりを飛び交っているではないか。

「この巣箱に、巣を作るらしいな」

「ありゃあ、すごい。でもこんなところじゃ、ネコやらヘビやら危ないだろうに」

おかるは、気がもめて仕方がない。

「それはそれで、仕方が無いさ。鳥がここが良いと決めたんだから」

そうである。鳥が<ここが我が家!>と決めたのである。

今日、そうべえが巣箱の中を覗いた。そこにはすでに、白に斑点の入った卵が5つ、あった。

7年目の奇跡が、無事羽ばたくことが出来ますように!