北海道新聞2012/01/14 14:47

出版社から、またうれしい連絡がありました。
昨年11月27に付、北海道新聞に、「ぼくらは闘牛小学生!」の書評をいただきました。
書評の文面には、エールも込められているようで、胸が熱くなりました。
北海道新聞では、「チョコレートと青い空」の書評もいただきました。
おはなしネットぼんぼんの河田さま、心から感謝いたします。

だんごさし2012/01/14 14:54

今日は、だんごさしの日です。
だんご飾りを作り、そうべえに、神棚に飾ってもらいました。
例年この日は大忙し。「かきもち」と「あかつきがゆ」もいっしょに作るからです。
「かきもち」は、餅に砂糖やゴマ、卵などを合わせて、これを薄く切って風乾させ、油で揚げる、冬のおやつです。
「あかつきがゆ」は、塩味の小豆粥に、飾り用のだんごもちをいれて、食します。
今年は、ちょっとだけ、気合の入り具合が足りません。
実は、じっちゃんがお餅が大好きで、台所で餅を作っていると、茶の間からちょこちょこ様子を見に来たものでした。
体中から、「たのしみだな~」という、うきうきとしたオーラが出ているのです。
出来上がった餅はじっちゃんに味見をしてもらい「今年はなかなかだな・・」とか「塩味がちっと足りねんでねえか?」などと言われるのが恒例行事だったのでした。
自分の代で、こんな伝統行事も終わりかな…と思ったり、もしかしたら娘が昔を懐かしんで受け継いでくれるかな・・と思ったり。
でも、一番大事なのは、「楽しみに待っていてくれる人」なんだなあ・・と、つくづく思いました。
モチ(餅!?)ベーションが続くかは、今後のそうべえに、期待したいと思います。

雪上の足あと2012/01/15 10:53

朝起きると、一面にうっすらと雪が積もっています。
牛小屋へ向かおうと家を出たら、すぐ前の道路を、キツネがひょんひょん歩いていきました。
キツネはあっという間に姿を消しましたが、かわりに足跡を残していきました。
「本当に、みごとに1直線だな」と、そうべえも感心しています。
キツネは、前足の足あとの真上を、後ろ足で踏んでいく習性を持っています。
だから余計に、まるでまっさらな布の上を針で上手に運指したように、規則正しい足あとがついていくのです。
キツネの足あとは、山から下りてきてどう行動したかも、ちゃんと教えてくれました。
さて、日曜10時の楽しみは、FMラジオのメロデイアスライブラリーです。
ちょうどこの時間に、車で山の牛舎に向かうので、作家の小川洋子さんが紹介するおすすめの1冊を、耳で楽しんでいます。
今日取り上げられたのは、柳田國男の日本昔話集より「かさこじぞう」でした。
おじぞうさんが、かさをかぶせてくれた心優しいおじいさんに、お礼のおくりものを届けに行くシーンについて、小川さんがくすくす笑いながら、リスナーに問いかけをします。
「雪の上におじぞうさんの、足跡が転々とついていましたとさ・・さて、おじぞうさんの足あとって、どんなふうなんでしょうねえ?」
ほんと・・おじぞうさんの足あとって…!?想像するだけで面白いです。
「雪はお話の小道具にぴったりなんですよ」と、小川さんの話は続きます。
キツネと小川さんのおかげで、今日はいつもより、雪ふりが楽しかったです。

クローズアップ現代2012/01/16 21:42

今日のNHKクローズアップ現代は、高校生の記録した東日本大震災でした。
南相馬市にある原町高校の放送部が、震災翌日から自分たちを取り巻く状況の変化や、友人たちの声を記録し続けているものです。
とても力のある記録作品でした。
大人のマスコミによる恣意的な報道とは違う、まっすぐな目線で、自分たちの経験を記録しているのを感じました。
江川さんが、「彼らが、何年後かに今を振り返る時、大きな意味を持つ」とコメントしていましたが、むしろ「今こそ」大きな意味を持つと思います。
被災地から遠いところにいる同年代の高校生に、共感とともに受け入れられるのでは・・と言う国谷さんのコメントに、同感でした。
記録映像の中の高校生は、被災地で暮らさざるを得ないかわいそうな人間などではなく、今をリアルに生き抜く人間でした。
原町高校の作品は以下のHPで見ることができます。
http://cgi4.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail.cgi?content_id=3141
クローズアップ現代・・とてもいい番組だと思うのですが、コメンテーターの持ち時間が少なくて、コメントがいつも尻切れトンボの感じがするのが惜しいです。
明日は、「大津波を生き抜いた子どもたちの言葉」です。

女志会2012/01/17 17:13

直売所の生産者の女衆が立ち上がりました。
もっと積極的に、楽しくなる直売所にしようと、女志会を結成したのです。
60代前半の女のひとは、すごいパワーです!
50代などまだまだひよっこです。
隅っこに小さくなって、人生の先輩たちの知恵に聞き耳を立てていました。
メンバーの中には、椎茸農家のEさんもいました。
先日悲しいことに、角田市の露地栽培椎茸に、出荷停止措置が取られてしまいました。
いつも笑顔のEさんが、「なんだか、気力がなくなっちゃった・・」と、悲しそうに笑います。
「一番つらいのは、まるで農家が悪いことをしているような報道のされ方なのよ・・」
Eさん、私には、その心の痛みが良く分かります。
正直に土に向き合ってきた農家を、「加害者」扱いで貶めないでほしいと思います。
人々の怒りの矛先を弱者に向ける・・・マスコミまでがそんなことに加担することがありませんように。
Eさんは、悔しさを笑顔の下に隠し、女志会を盛り上げていってくれました。
農婦の志を、直売所の中で、ぜひ表現していきたいと思います。

白石高校:読書会2012/01/18 21:27

宮城県立白石高校の読書会にお招きいただきました。
農家仲間のカモノハシ君が、ブログで「チョコあお」を紹介してくれたのを、白石高校の樋口先生が見て、読書会のテキストに「チョコあお」を使ってくださり、生徒の皆さんの感想文が出版社のHPで紹介されると、それに対して全国から反響が寄せられる・・というように、流れがどんどん広がっていったのでした。
*そうえん社のHPhttp://www.soensha.co.jp/img/info/chocolate.pdf
樋口先生にお会いした時、あれ?前にあったよね?と、ぴ~ンときました。
なんと、直売所のレジにピンチヒッターに立った時に、「フェアトレードチョコはいつから入りますか?」と、レジまで問い合わせに来られたお客様・・その方だったのでした。(縁はどこにあるかわかりません)
今日集まってくれたのは、11名の生徒さんです。
フェアトレードの事、農業の事、執筆の裏話や、本を書くようになったきっかけなど、お話させていただきました。
生徒の皆さんに、それぞれに、「チョコあお」の印象に残る場面を聞かせてもらいました。
ほとんどの生徒さんが、本を読んでチョコレートの真実を初めて知ったことをあげ、「無関心が最大の敵」が強く心に残ったようでした。
生徒さんが一人一人、自分の感想を話していき、最後の田中君の「こうして、みんながそれぞれの考えをはなすことで、伝え合っていくことが大事なんだと思う」というコメントは、実にお見事でした!
打てば響く賢さと、素直な目線を持った白石高校の生徒さんたちの姿に、心が洗われるような気持がしました。
参加者の一人、大沼圭吾君は、JICAのエッセイコンクールで文部科学大臣を受賞しています。(以下のサイトでご覧ください)
http://www.jica.go.jp/hiroba/menu/essay/2009/j_highest03.html
みなさんの夢は、「管理栄養士「「水産学部で勉強」「保育士」「小学校の先生」「自然にかかわる仕事」なんと「作家」も!・・など、多岐にわたっています。
きっと、日本の未来は大丈夫…!そんな希望の持てるひと時でした。
広い視野持ってほしいという樋口先生の考えは、しっかりと生徒さんに伝わっているように思いました。

夢を繋ぐ写真集へ2012/01/21 13:47

岩手の学友から、メールが来ました。許可を得て、そのまま転載します。

・・・津波被害の写真集は沢山出版されていますが、夢を繋ぐ写真集は出されていませんし、被害の様子を伝えて防災に繋げることは報道として大切ですが、当事者には酷な面もあり、復興を意識するとそれだけではいけないと思っています。
出来るだけ早く街を復興させ、未来を担う子供たちに繋ぎたいと、原資集めをしています。ご協力宜しくお願いします。
http://www.kpc.co.jp/pickup/photobook.html
この話は宮城県の方が先行していて、宮城県の「海と風と町と」を作成した南北社から、岩手県分も作成したいとの協力依頼をいただいたので、ならば自社で頑張ろうということになりました。

宮城では仮設住宅に配布したという事ですが、当社では小中学生全員に配布して、地域の原風景を胸に刻み込んで欲しいと思っています。

南三陸町に営業に行っていた社員が3/12の朝に帰社し、目の前で起きたことを、「なんにも無くなったんです。」「みんな無くなったんです。」と、報告しました。
その時、停電で情報を得ていなかった私は、「そんなことないでしょ。大袈裟に言うなよ。」と、相手にしなかったのですが、公民館の発電機を使ってつけたTVで状況を知って、背筋が凍りつく思いをした瞬間を忘れられません。

一日でも早く、町と生活を取り戻したい。絶望の淵に希望の橋を架けたいと願っています。

この写真集が地域の皆様の心の支えになることを願っていま自分にできることの一つとして、作成しています。
そして、外からも写真集の景色やお祭りを見に訪れて、なんらかの消費をし、地域の方々と触れ合って、継続的に地域を勇気づけることに繋がってくれればと。

こんな想いはみんなが共有できると思います。
共感できる沢山の方々のご協力を頂ければ嬉しいです。・・・・

H君、もちろん、いっしょにがんばっぺ。