いつかきっと! ― 2009/11/27 22:14

横沢彰さんの「いつかきっと!」を読む。
横沢さんとは、昨年の季節風大会で同じ分科会だった。
大学在学中に「まなざし」でデビューし、児童文学者協会新人賞を受賞されたすごい方だった。〈当時は知らなかった・・・。すみません〉
あとがきには、2作目まで書いた所で、壁にぶちあたり、15年の空白を経て「いつかきっと」が出版されたとあった。
本の内容は、不登校といじめを扱っている。
いままで、不登校やいじめを取り上げたさまざまな作品や本を読んできたが、自分の中にはいまひとつ未消化な部分が残った。
中途半端な掘り下げのまま、テーマとして扱って欲しくないという、切実な思いもあった。
でも、横沢さんの「いつかきっと!」は、自分が読みたかったものに、ぴしゃりと合致した。〈そうなんです!こういうことなんです!と、読みながら独り言〉
作品全体を通して感じる温かい眼差しは、横沢さんご自身の挫折と回り道の体験が、こめられているのだと思う。
ラストは、甘さを廃し、すがすがしいまでの厳しさと希望に満ちていた。
こんな作品が書きたかったです・・。
横沢さんとは、昨年の季節風大会で同じ分科会だった。
大学在学中に「まなざし」でデビューし、児童文学者協会新人賞を受賞されたすごい方だった。〈当時は知らなかった・・・。すみません〉
あとがきには、2作目まで書いた所で、壁にぶちあたり、15年の空白を経て「いつかきっと」が出版されたとあった。
本の内容は、不登校といじめを扱っている。
いままで、不登校やいじめを取り上げたさまざまな作品や本を読んできたが、自分の中にはいまひとつ未消化な部分が残った。
中途半端な掘り下げのまま、テーマとして扱って欲しくないという、切実な思いもあった。
でも、横沢さんの「いつかきっと!」は、自分が読みたかったものに、ぴしゃりと合致した。〈そうなんです!こういうことなんです!と、読みながら独り言〉
作品全体を通して感じる温かい眼差しは、横沢さんご自身の挫折と回り道の体験が、こめられているのだと思う。
ラストは、甘さを廃し、すがすがしいまでの厳しさと希望に満ちていた。
こんな作品が書きたかったです・・。
コメント
_ さくら ― 2009/12/01 11:32
_ ジャパリア人 ― 2009/12/01 23:40
こんにちは
今度帰国したら読ませていただきます!
そうなんです。私も兄に軽い障害があって、彼は小学校でむちゃくちゃ苛められ、性格が曲がってしまい、今でも引きずっています。
また母の再婚相手のお嬢さん(義姉)は重度障害者で若くして他界してしまいました。
また、背が高くてカッコイイ、ラグビーのエースだった友達は、ラグビーの事故で脊椎を骨折し、左手が部分的に動く以外は完全にマヒ。
そんな中でずっと生きてきた私は、障害やいじめや、離婚家庭のことを「いかにも」的に、でもあくまでも当人じゃない書き方をするものが多くていつも腹を立てています。
なので、どじょうさんの言葉に敏感に反応してしまいました。
「イジメ問題が多いからといって、それをテーマにすりゃいいってものじゃないだろ!」あるいは、「またかよ」的に怒りたくなる作品が結構ある中、どじょうさんが褒めているこの作品はきっと本質を見抜いたものなんでしょう。
是非読みたいです。
ちなみに、イジメ問題に敏感な兄が好きなのは、
自らもイジメにあっていた重松清さんの作品群。
確かにリアルです。私はすごーく好きというわけではないけど、一応何作か読みました。
今度帰国したら読ませていただきます!
そうなんです。私も兄に軽い障害があって、彼は小学校でむちゃくちゃ苛められ、性格が曲がってしまい、今でも引きずっています。
また母の再婚相手のお嬢さん(義姉)は重度障害者で若くして他界してしまいました。
また、背が高くてカッコイイ、ラグビーのエースだった友達は、ラグビーの事故で脊椎を骨折し、左手が部分的に動く以外は完全にマヒ。
そんな中でずっと生きてきた私は、障害やいじめや、離婚家庭のことを「いかにも」的に、でもあくまでも当人じゃない書き方をするものが多くていつも腹を立てています。
なので、どじょうさんの言葉に敏感に反応してしまいました。
「イジメ問題が多いからといって、それをテーマにすりゃいいってものじゃないだろ!」あるいは、「またかよ」的に怒りたくなる作品が結構ある中、どじょうさんが褒めているこの作品はきっと本質を見抜いたものなんでしょう。
是非読みたいです。
ちなみに、イジメ問題に敏感な兄が好きなのは、
自らもイジメにあっていた重松清さんの作品群。
確かにリアルです。私はすごーく好きというわけではないけど、一応何作か読みました。
_ どじょう ― 2009/12/02 08:10
>さくらさん 横沢さんの作品、骨太でした。後藤代表の愛弟子ですよね!?わかってくれる人がいたんだな・・という感動がありました。私の本、家庭文庫に加えていただき、ありがとうございます!
>シャバリア人様 そうですよね。お会いしたときも、壮絶な経験をお持ちで、強い思いがあるんだな~ってひしひしと伝わってきました。中途半端に扱って欲しくない・・!同感です。
ただ、代表が「個々を書く」を言われたように、いじめも不登校も、同じ言葉でくくられても内情はさまざまなんですよね。だから、これが正解というのはないと思います。(でも、中途半端はいやだ~!!)
「いつかきっと」は、私の体験に合致した・・ということなのです。ラストがとてつもなくすがすがしかったです。
重松清さんの「ないふ」は、娘に「読んでくれ」と言われて読みました。これも、すごかった・・。
読み終えて、何故娘がこの本を私に読ませたかったのかを思ってしまいました・・。お兄様のお気持ちの、片鱗にふれたような気がします。
来年の大会では、やっぱりここをもっと、シャバリア人様と語り合いたいです!!
>シャバリア人様 そうですよね。お会いしたときも、壮絶な経験をお持ちで、強い思いがあるんだな~ってひしひしと伝わってきました。中途半端に扱って欲しくない・・!同感です。
ただ、代表が「個々を書く」を言われたように、いじめも不登校も、同じ言葉でくくられても内情はさまざまなんですよね。だから、これが正解というのはないと思います。(でも、中途半端はいやだ~!!)
「いつかきっと」は、私の体験に合致した・・ということなのです。ラストがとてつもなくすがすがしかったです。
重松清さんの「ないふ」は、娘に「読んでくれ」と言われて読みました。これも、すごかった・・。
読み終えて、何故娘がこの本を私に読ませたかったのかを思ってしまいました・・。お兄様のお気持ちの、片鱗にふれたような気がします。
来年の大会では、やっぱりここをもっと、シャバリア人様と語り合いたいです!!
_ ジャパリア人 ― 2009/12/02 22:56
そうですね。何に関しても、答えが一つなんてこと、ないような気がします。白黒より、中間のわからんグラデーションの方が好きです。
結局自分が納得できるかどいうか、ですよね。
重松さんのは深くて心を打たれます。が、どうも消化できず胃が…
結局、兄のように当事者は弱く、言い返せず、私は隣にいる者であり、強く、憤慨し、激しく戦うのですが、当事者の気持ちに100%なれません。当事者は落ち込み、家族は激怒するんです。あくまでも強い者としての憤慨の立場なのだと思います。
来年またふか~く語りたいですね!
よし、いくど~!!
結局自分が納得できるかどいうか、ですよね。
重松さんのは深くて心を打たれます。が、どうも消化できず胃が…
結局、兄のように当事者は弱く、言い返せず、私は隣にいる者であり、強く、憤慨し、激しく戦うのですが、当事者の気持ちに100%なれません。当事者は落ち込み、家族は激怒するんです。あくまでも強い者としての憤慨の立場なのだと思います。
来年またふか~く語りたいですね!
よし、いくど~!!
_ どじょう ― 2009/12/03 09:15
>シャバリア人様 う~ん・・そうなんだ・・・。文章にすると差しさわりがあるけれど・・・、イジメって、強いものが弱いものをいたぶる構図なので、弱いものはドンドン弱っていくんですよね・・。牛なんか見てるとよ~くわかります。牛の場合は部屋換えしたり色々策は打てるけど、人間の場合は、「共感〈あなたとともに寄り添うよ!ってメッセージ)」が一番のキーワードじゃないかな・・・と思います。
それと、「あくまでも強い者としての憤慨の立場」って言葉も、良くわかります。でも、その立場でこそ、発していかなくちゃいけないこともあるわけで(あくまでもいじめを受けている当人にむけてでなく)。
でもでも、シャバリア人様も、思いが強すぎて、書けないでしょう?
ううう・・やっぱり、これはさしで話すしかない!
イタリア~!大陸移動してきて~!
それと、「あくまでも強い者としての憤慨の立場」って言葉も、良くわかります。でも、その立場でこそ、発していかなくちゃいけないこともあるわけで(あくまでもいじめを受けている当人にむけてでなく)。
でもでも、シャバリア人様も、思いが強すぎて、書けないでしょう?
ううう・・やっぱり、これはさしで話すしかない!
イタリア~!大陸移動してきて~!
_ ジャパリア人 ― 2009/12/03 17:04
あはは!うーん、イタリアは半島なんで、押しても動きそうにないですねえ。欧州もいっしょに引きずるとなると、大変ですねえ。小さなエルバ島にでも乗っかって、漕ぎますか!(笑)
思いは強いです。書くと怒りが爆発しそうで怖い…。
活火山です。いつ火を噴くか!
いじめる側も実は弱いのですでしょう。本当に強かったら、つるんでだれかをいじめたりしない。第一、自分より弱そうな者を苛めるなんて、しないはず。孤立するのが怖いのでしょう。
高校時代、一人の女の子を囲んでいじめていた不良の女子グループに対抗して、ケンカをふっかけたことがあります。別にその子は私も好きじゃなかったけど、1対5は卑怯だと思って。
私、むちゃくちゃ強かった(高校で一番ぐれてました)ので、迫力勝ちしました(笑)。
動物の世界はすごいですよね。弱肉強食。でも彼等は生き延びるための手段であって、意味が違いますよね。
それに我々はもう二本脚で立ってしまったんだし…
う~やっぱ、キリがない。さしで話しましょう。
思いは強いです。書くと怒りが爆発しそうで怖い…。
活火山です。いつ火を噴くか!
いじめる側も実は弱いのですでしょう。本当に強かったら、つるんでだれかをいじめたりしない。第一、自分より弱そうな者を苛めるなんて、しないはず。孤立するのが怖いのでしょう。
高校時代、一人の女の子を囲んでいじめていた不良の女子グループに対抗して、ケンカをふっかけたことがあります。別にその子は私も好きじゃなかったけど、1対5は卑怯だと思って。
私、むちゃくちゃ強かった(高校で一番ぐれてました)ので、迫力勝ちしました(笑)。
動物の世界はすごいですよね。弱肉強食。でも彼等は生き延びるための手段であって、意味が違いますよね。
それに我々はもう二本脚で立ってしまったんだし…
う~やっぱ、キリがない。さしで話しましょう。
_ どじょう ― 2009/12/04 09:29
>シャバリア人様 そうなんでうよ!どじょうは、シャバリア人様の「ぐれてた」オーラに魅かれてるんです、たぶん・・・。「親分!」って呼びたくなるような!
そのときの話を書いたら、きっと、面白いだろうなあ。溜飲を下げる子もいるような気がします。
書くと怒りが爆発しそう・・ってとこもよくわかります。
「牛太郎」は、一部泣きながら書いてましたから・・。〈どこかは秘密!〉でも、シャバリア人様とは迫力が違うかも。なんと言ってもイタリアのピエナ火山ですものね。
人間も動物だから、弱肉強食の部分はあると思います。でも、牛にも立派な牛もいるんですよ。人間のたちが悪いのは、「想像力」がイジメをさらにむごくすることでしょうか・・。
きりがなくてすんません。
そのときの話を書いたら、きっと、面白いだろうなあ。溜飲を下げる子もいるような気がします。
書くと怒りが爆発しそう・・ってとこもよくわかります。
「牛太郎」は、一部泣きながら書いてましたから・・。〈どこかは秘密!〉でも、シャバリア人様とは迫力が違うかも。なんと言ってもイタリアのピエナ火山ですものね。
人間も動物だから、弱肉強食の部分はあると思います。でも、牛にも立派な牛もいるんですよ。人間のたちが悪いのは、「想像力」がイジメをさらにむごくすることでしょうか・・。
きりがなくてすんません。
_ ジャパリア人 ― 2009/12/04 16:55
わお。ぐれてたのがばれますかねえ。大人しくしていようと思うんですが、ついつい・・・・
親がもう少しボケたら書きたいですね(笑)。
でもぐれても、今の子に比べりゃたいしたことなかったですね。高校は卒業したし、麻薬はしませんでした。
今はイジメの問題とかもあるけど、麻薬(錠剤)がものすごくはびこっているそうです。
娘が夏休みの間日本に行って、渋谷区立小学校に一時入学したとき、5,6年生は地元のおまわりさんによる、麻薬を回避するにはというテーマの講演が行われました。ぎょえ~とびっくりしました。
きりなくてすみません。
親がもう少しボケたら書きたいですね(笑)。
でもぐれても、今の子に比べりゃたいしたことなかったですね。高校は卒業したし、麻薬はしませんでした。
今はイジメの問題とかもあるけど、麻薬(錠剤)がものすごくはびこっているそうです。
娘が夏休みの間日本に行って、渋谷区立小学校に一時入学したとき、5,6年生は地元のおまわりさんによる、麻薬を回避するにはというテーマの講演が行われました。ぎょえ~とびっくりしました。
きりなくてすみません。
_ どじょう ― 2009/12/05 08:59
>シャバリア人様 「さしでメール」にしちゃいました!
横澤さんの『いつかきっと!』いいですよね~!
私のところまで、書き込みありがとうございます。
『いつかきっと!』のカンゲキわかって頂けてうれしいな。
出てすぐに、感動して、中学教師の弟に贈ったんです。当時不登校の女の子を抱えて悩んでいたので。
こんな作品を書いている現役の先生がいるよ!というエールをこめて!
今年の大会では、作品を手渡すことをもっともっとやっていかなくては…と思いました。
どじょうさんの本、友人の家庭文庫に贈りますね。